デモ・コーチングの実際【先日の「コーチング練習会」の風景②】

2023年2月14日

前回、対話(コーチング)って面白い! 先日の「コーチング練習会」の実際①と題して、
3人組に分かれて、どんなセッションが行われたのかをご紹介しました。

 

今回は、その前段階、

①デモコーチング

②振り返り

について書かせていただきます。

(デモコーチングのクライアント役の方の了解を得て、記事にしています)

 

 

【デモ・コーチングの実際】

アイスブレイクと、自己紹介で、場を温めて、参加者の意図を確認したら、みなさんの前でデモコーチングを実施。

「見て学ぶ」→「学んだことを共有して振り返る」→「意図を決めて、実際にやってみる」

このサイクルを回すことが、体験学習では非常に重要なんですよね。

(なので、企業研修でも、10分間のデモコーチングをさせていただくことは、しばしばあります)

 

(一昨年だったか、秩父市教育委員会で研修をさせていただいたときに、先生方・不登校の子が通う相談室の先生方と一緒にさせていただいたデモコーチング。クライアント役の相談室の先生がとっても温かで素敵で、すごく豊かな時間になったことを、ふと思い出しました。豊かな記憶は、人生を彩り豊かにしますね。以上、余談でした)

 

先日のデモコーチングでは
「あまり話すことがないんだけど」
という方がクライアント役。

(こういうケースは企業研修などだとよくあることだし、気にせずに進めていきます)

(「観察者になりたい(オブザーブしたい)」という方が多かったため、そうなりました)

 

「あまりない」と言いつつ、お話を伺っていくと、「お子さん」のことで、少し課題がある様子。

 

現状のモヤモヤを伺いながら、

「20歳とか、25歳では、どんな大人になっていてほしいですか?」

と未来に時間軸を移した質問をしたところ、

「自立していてほしい」

「学生なら、お金は負担するけど、社会人になっていたら、自分の食い扶持を自分で稼ぐようになっていてほしい」

とのお言葉。

 

「じゃあ、10年後、22歳のお子さんを思い描いてみてください」

とリクエストすると、

「働いているけど、仕事ばっかりじゃなくて、趣味とかも持っていて、好きなこともやりながら過ごしている様子が目に浮かびます」

とのこと。

 

「どんなお気持ちですか?」

と聞くと、

「楽しいし、嬉しいですね」

との回答。

 

一方で、学校の様子や、先生からのお言葉を受けると、不安が出てきてしまう現状があるとのこと。

 

「理想の未来に向けて、どうしていったらいいと思いますか?」

と行動にフォーカスして伺ったところ、

 

「本人に、『今後の話がしたい』と前もって伝えて時間を作って、自分の気持ちを、押しつけではなくて伝えてみたい。そうすることで、今後に向けて、何かのきっかけになるのではないかと思う」

とのお話。

 

「数日以内にそんな時間を持ってみます」

と言われて、デモコーチング終了。

 

時間は、11分30秒くらいでした。

 

【振り返り】

クライアント役だった方の感想

「子どもが社会人になった時のことは、考えたことがあるようで、今まで考えたことがない切り口だったので新鮮だった。私が発する一つひとつの言葉を拾い上げてくれて、そこから質問してくれるので、『どう思ってるのかな?』と自分と向き合うことができて話しやすかった。結果、自分の想いを引き出してもらえてよかった」

 

見ていた方からの感想

「自分だったら原因追及をしてしまっていたと思う。そうではなく、未来志向で考える質問をして、視点を広げていくことで、前向きな感情を引き出せる。そういう質問が大事だと感じた」

 

「あまり明確じゃない場面から始まったけれど、そんな中で、持っていき方が素晴らしかった。何もなかったところから、誘導するわけじゃないけれど、ちょっとした質問で未来がどんどん形作られていく。目標を具体的に、明確にすることで、いつ頃までに何ができるか、未来に向けた具体的な行動が明らかに形作られていった。ポイントポイントで切り口を変えているのがすごいと思った」

 

こうしたやり取りをして学びを深めたうえで、この後、3人組になって、①コーチ役(聞き手)、②クライアント役(話し手)、③オブザーバー(観察者)に分かれての練習が行われます。

(その内容は、前回、こちらに書いてますので、興味のある方はご覧ください)

 

 

ちなみに、嬉しい報告が!

 

デモコーチングで話した内容を、ちゃんと実行して伝えてみたところ、お子さんとの関係が変わりつつある、ということ。

 

ますます豊かな親子関係になることを、心よりお祈りしています。

 

まとめ

コーチング練習会で、
① 見て学び
② 観察したことを共有し合って学び
③ 意図を決めて、実際にやってみて
④ 観察者からのフィードバックをもらって、クライアント役の感想も受けて
⑤ 自分自身もクライアント役として話を聴いてもらう体験をして
⑥ オブザーバーとして観察して、フィードバックを伝えようとする

 

こうした場を持つことで、

①観察力

②気づきを言語化する力

③周りの方の気づきからさらに気づきを得る力

④想いに寄り添う傾聴力

⑤いいところを見る承認力

⑥「さらに」という伸びしろを伝えるフィードバック力(伝達力)

⑦自分の深い思いに気づく感受性

⑧深い想いから来る「自分らしさ」に気づいた上に築かれる自信力

⑨多様性を受け入れる力

⑩いろんな価値観を知り、人生の幅が広がり、結果として、発想力・創造力・想像力

 

こうした力が付くと思っています。

 

まさに、「生きる力」の源を培うこと、ですよね。

 

「聴き方は生き方」

という言葉もあります。

多くの方が、豊かな「聴く力」をベースとしたコミュニケーション力を養うことを通じて、より豊かな日々を過ごされることを、心よりお祈りしております。

お読みいただき、ありがとうございます。

 

===【今後のオプション講座開催予定】===

※すべてオンライン開催です※

① より豊かな未来を拓く対話会

3月6日(月)19時~21時

②自分とつながる・宇宙とつながる「瞑想会」

2月15日(水)21時~22時
3月10日(金)21時~22時
3月22日(水)21時~22時

③ コーチング練習会

2月25日(土)15時~18時 ※リアル開催もあります@小千谷市若栃「おっこの木」
※18時~「蔵BAR交流会」あり 【参加費】2,500円(ノンアルの方は2,000円)食べ飲み放題
※宿泊ご希望の方は、5,000円素泊まりパックプラン(交流会参加費込)もあります
3月13日(月)19時~22時
3月25日(土)9時~12時

④「コーチング・バイブル」読書会

2月28日(火)20時~

===【本講座・開講予定】===

第1講②:2月27日(月)19時~22時
第2講①:3月4日(土)9時~12時
第2講②:3月27日(土)19時~21時

~以下、7月の第6講まで続く~

イライラ・クヨクヨしない『ごきげんな子育て』 西畑良俊先生のプロフィール写真
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この記事を書いたおせっかい先生
イライラ・クヨクヨしない『ごきげんな子育て』 西畑良俊
「心を育み合う関係性づくり」セミナー、「勇気づけて育てる人になる」セミナー、イライラしない親になる「ごきげんな子育て」セミナー、「怒らない叱り方」講座、ペップトーク、コーチング、マインドフルネス、など各種セミナーを開催しているオフィス・イマココの西畑良俊です。 子どもの心を育む大人の関わり、自分の心を育む方法などをコラムとして執筆していきます。宜しくお願い致します!
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