「勇気づけ」て育てよう!

2020年9月13日

子育てのゴールは「自立」

ということで、

「心の三脚を立てよう」

という記事を前回、書かせていただきました。

 

「どうしたら、子どもの『心の三脚』が立つの?」

と疑問に思われた方もいるかもしれません。

 

 

アドラー心理学の「勇気づけ」をベースに、

簡単に解説をしたいと思います。

 

 

アドラー心理学では、

「やる気がない」「元気がない」「自主的に動かない」「行動できない」

そんな状態のことを、

「勇気がくじかれた状態にある」

と見ます。

 

つまり、「勇気」というエネルギーが枯渇しているために、行動できないと考えるのです。

 

ですから、

「勇気」というエネルギーを注ぎ込むことによって、

自主的、主体的に、元気に、生き生きと、行動するようになる、

と考えます。

 

 

「勇気」とは、「困難を克服する活力」のことで、

「勇気づけ」とは、「困難を克服する活力を与えること」です。

 

 

そんな魔法みたいな方法があるなら、ぜひとも試したい!

そう思われた方が多いんじゃないかと思います。

 

実は、この「勇気づけ」、非常にシンプルで、簡単ですが、非常にパワフルです。

 

 

では、その「勇気づけ」の方法とは何か!?

 

あちゃー!

クイズみたいになってしまいました!(^_^;)

 

気を取り直して、もう1回!

 

気になる「勇気づけ」とは、こちら!

 

 

【勇気づけ】

①感謝を伝える

②よいところを伝える

③失敗を許容する

④聴き役に徹する

⑤変化・成長を伝える

 

 

常日頃、「感謝」を伝え、「よいところ」を伝え、「失敗」を許容し、

特に失敗した時には、「聴き役」に徹するからこそ、

「変化・成長」が見えてきます。

 

それを見止めたら、すかさず伝えるからこそ、

「あ! 自分も変化・成長しているんだ!」

と気づけて、ますます成長していくようになっていきます。

 

 

ところが、多くの場合、右側にある、「勇気くじき」がなされています。

 

【勇気くじき】

①ダメ出しをする

②高過ぎるゴールを設定する

③減点主義で評価する

④他人と比較する

⑤失敗を批判する

⑥一方的な決めつけをする

 

特に、学校現場では、

「○年生なんだから、これくらいできて当たり前」と決めつけられてしまったり、

他人と比較、100点満点のテストで(減点主義)評価、その結果のダメ出し、などなど

「勇気くじき」だらけの現実があります。

 

だからこそ、せめて、家庭では、親が「勇気くじき」ではなく、

「勇気づけ」の関わりを意識して、子どもと関わること、

子どものあるがままを認め、子どもの存在に感謝して、

子どものいいところを認め、誰と比較するでもなく、丸ごと受け入れる、

そんな関わりをして頂けたらと願っています。

 

 

そうは言っても!

それが、簡単じゃない!

それができたら苦労はしない!

それが子育て、ですよね。

 

 

だからこそ、この「勇気づけ」には、ステップがある、と言われています。

 

「勇気づけ」のステップ

①まずは、「勇気くじき」をやめる(自分に対して・子ども(他人)に対して)

②自分を「勇気づけ」る

③子どもを(他人を)「勇気づけ」る

 

 

アドラー博士は、

「人は、自分を認められる程度にしか、他人を認めることはできない」

「人は、自分を愛せる程度にしか、他人を愛することはできない」

という言葉を残したと言われています。

 

 

まずは、「勇気くじき」をやめることで、ありのままの自分を受け入れ、

ダメな自分も好きになる勇気を持つ中で、

子どもの多様な側面も、ありのままに認める心の余裕が生まれてくる、

ということかなと思っています。

 

 

 

ということで、最後に。

今日から「勇気づけ」て生きる人になるためのステップ

①自分の「いいところ」を書き出す

②自分への「感謝」を書き出す

③自分への「褒め言葉」を書き出す

④自分の「ダメなところ」を書き出す。

 「そんな自分が素晴らしい」「そんな自分でOK」と声に出して言う

⑤「今日、自分が頑張ったこと」を書き出し、自分を労う言葉をかける

⑥イメージの中で、子どもの頃の自分を思い浮かべ、抱きしめてあげる。

 「大丈夫だよ」「がんばってきたね」「あなたはそのままでいいんだよ」と伝えてあげる。

 

 

まだまだ、他にもありますが、続きはまた今度!

 

 

東京大学名誉教授の汐見稔幸先生は、

「現代ほど、お母さんが(孤立の孤育てで)頑張っている時代はない」

ということを言われていました。

 

そんな大変な現代社会でがんばって子育てしている方はぜひ、

自分を労(ねぎら)って、感謝して、いたわって、癒して、満たして、

愛に溢れた自分になった上で、

ますます豊かな子育て期間をお過ごしいただけたら嬉しいです。

 

 

今しかない、かけがえのない「今」だからこそ。

「今ここ」に、心を込めて。

 

 

お読み頂き、ありがとうございます。

イライラ・クヨクヨしない『ごきげんな子育て』 西畑良俊先生のプロフィール写真
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この記事を書いたおせっかい先生
イライラ・クヨクヨしない『ごきげんな子育て』 西畑良俊
「心を育み合う関係性づくり」セミナー、「勇気づけて育てる人になる」セミナー、イライラしない親になる「ごきげんな子育て」セミナー、「怒らない叱り方」講座、ペップトーク、コーチング、マインドフルネス、など各種セミナーを開催しているオフィス・イマココの西畑良俊です。 子どもの心を育む大人の関わり、自分の心を育む方法などをコラムとして執筆していきます。宜しくお願い致します!
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